さて、今回はジョニー・サンダース(Johnny Thunders)のアルバム、名曲を紹介します!
この記事はジョニー・サンダースのアルバム、名曲などの紹介といった内容となっております。
パンクを象徴する男 ジョニー・サンダース
ジョニー・サンダースは1971年にニューヨーク・ドールズを結成します。
ジョニー・サンダースはギター、コーラス担当で、ギブソン・レスポールジュニアによるサウンドはこの頃から一貫したものがあります。
ニューヨーク・ドールズは中性的なファッションが特徴で、音楽としてはストレートなロックンロールです。どこかローリング・ストーンズを感じさせるものがあります。
こちらはニューヨーク・ドールズのファーストアルバムです。
1975年にジョニー・サンダースとドラムのジェリー・ノーランはニューヨーク・ドールズを脱退、その後リチャード・ヘル(ベース)、ウォルター・ルー(ギター)と共にジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズを結成します。
ほどなくしてリチャード・ヘルが脱退し、ビリー・ラスが加入します。
1977年にザ・ハートブレイカーズは解散し、その後ジョニー・サンダースはソロ活動を開始します。
1991年に心臓発作で急死してしまいますが、その死については様々な憶測があって謎の部分があります。
生前のジョニー・サンダースはかなりのジャンキーであったという話があるので、このような憶測があるのでしょう。
また、ジョニー・サンダースは親日家だったようで4度来日しています。
忌野清志郎や山口富士夫などとの交流もあり、RCサクセションの名盤「カバーズ」の明日なき世界に参加しています。
ジョニー・サンダースの名盤アルバム、名曲を紹介
では、ジョニー・サンダースの名盤アルバムを紹介していきたいと思います。
L.A.M.F. 1977年
ザ・ハートブレイカーズ唯一のオリジナルアルバムである「L.A.M.F.」はどこまでもロックンロールでパンクの金字塔ともいえる名盤です。
ニューヨーク・ドールズのマネージャーでセックス・ピストルズの仕掛け人であるマルコム・マクラーレンの誘いでロンドンに渡ったジョニー・サンダースとザ・ハートブレイカーズがそこでこのアルバムを完成させます。
こういった経歴もあってジョニー・サンダースはニューヨークだとかロンドンだとかという枠組みを超えた唯一の存在である事を感じる真のパンクロッカーです。
代表曲とも言えるボーン・トゥ・ルーズ(Born Too Loose)、ラモーンズのレパートリーとしても知られるチャイニーズ・ロックス(Chinese Rocks)など全曲通して名曲が揃っています。
ジョニー・サンダースのメロディセンスを感じるイッツ・ノット・イナフ(It’s Not Enough)も素晴らしいです。
「ボーン・トゥ・ルーズ」の映像です。
ソー・アローン(So Alone) 1978年
ジョニー・サンダースのソロ第1作目である「ソー・アローン」もロンドンで制作されました。
元セックス・ピストルズのスティーブ・ジョーンズ(ギター)、ポール・クック(ドラムス)など多彩な顔触れが参加しています。
シャンテイズ(ベンチャーズによる演奏も有名)のパイプライン(Pipeline)に始まり、名曲ユー・キャント・プット・ユア・アームズ・アラウンド・ア・メモリー(You Can’t Put Your Arms Round A Memory)、ニューヨーク・ドールズ時代の曲であるサブウェイ・トレイン(Subway Train)、表題曲でダークな印象のソー・アローン(So Alone)、マーク・ボランのカバーであるザ・ウィザード(The Wizard)など聴きどころ充分です。
ロンドン・ボーイズ(London Boys)は「お前たちは操り人形にすぎない」とセックス・ピストルズを揶揄した曲であるという事が言われますが、その曲を元セックス・ピストルズのスティーブ・ジョーンズとポール・クックが演奏しているところが興味深いところです。
「ソー・アローン」はロック史に残る大名盤だと自分は思っています。
ハート・ミー(Hurt Me) 1983年
「ハート・ミー」は1983年にパリで録音された全編弾き語りのアルバムです。
非常に内省的な雰囲気ですが、フォークソングのようなものではなくジョニー・サンダースのアコースティックギターはとてつもなくロックです。
関係の深かったセックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスに捧げたサッド・ヴァケイション(Sad Vacation)、バリー・マクガイアのカバーである明日なき世界(Eve Of Destruction)、ボブ・ディランのカバーもジョーイ(Joey)と悲しきベイブ(I Ain’t Me, Babe)の2曲が収録されています。
ジョニー・サンダース自身のかつての楽曲も多数演奏されています。
イルジティメット・サン・オブ・セゴビア(Illegitimate Son Of Segovia)やコーザ・ノストラ(Cosa Nostra)のギターはとてつもなくかっこいいです。
本当に素晴らしいので是非とも聴いてもらいたいアルバムです。
ジョニー・サンダースの軌跡(Looking For Jonny) 2014年
ジョニー・サンダースの軌跡は生い立ちから死までを追ったドキュメンタリー映画です。
ニューヨーク・ドールズのメンバーであるシルヴェイン・シルヴェイン、ハートブレイカーズのメンバーであるウォルター・ルー、ビリー・ラス、パティ・スミス・グループのレニー・ケイやテレヴィジョンのリチャード・ロイドが当時を回想しジョニー・サンダースを語っています。
ニューヨーク・ドールズやハートブレイカーズ、その後のソロのライブ映像やジョニー・サンダースのインタビューを観ることができます。
ジョニー・サンダースの生き様の一端を知ることができるおすすめの映画です。
ジョニー・サンダースは一般的にそれほど知られた存在ではありませんが、本当にかっこいいので多くの方に聴いてみてほしいと思っています。
ジョニー・サンダースの全ディスクを掲載した研究書である「ジョニー・サンダース コンプリート・ワークス」がおすすめです。
•他のロック紹介の記事はコチラです。
コメント