さて、今回は2017年11月8日に発売されたボブ・ディランのブートレッグ・シリーズ第13集、「トラブル・ノー・モア1979-81」(The Bootleg series Vol13 Trouble No More 1979-81)についての記事になります。
ボブ・ディラン ブートレッグ・シリーズ第13集を紹介
ボブ・ディランの海賊盤(ブートレッグ)でしか聴くことの出来なかった未発表音源を公式にリリースしていくこのブートレッグ・シリーズも第13弾となりました。
今回は一般的に非常に評判の悪い時期であるゴスペル3部作のライヴを収録したものとなっております。
しかしこのゴスペル3部作のライヴは素晴らしいという噂もあったので、自分としては楽しみにしておりました。
「トラブル・ノー・モア」の内容 収録曲は
内容に触れていきたいと思いますが、この時期のゴスペル・ツアーでは「風に吹かれて」や「ライク・ア・ローリング・ストーン」など過去の代表曲は演奏されていないので、本作にも収録されていません。
時期としてはライブアルバムである「武道館」のあとという事で演奏やボブ・ディランのボーカルもそれに近いものになっています。演奏は割とハードで、ボーカルには熱さがあります。
Disc1、Disc2ともに「スロー・トレイン」(Slow Train)から始まりますが、同じ曲でありながらアレンジは大きく違っています。
そのほかにも「ガッタ・サーブ・サムバディ」(Gotta Serve Somebody)、「ソリッド・ロック」(Solid Rock)も各ディスクに収録されており、アレンジの違いを楽しむことができます。
その他にも聴きどころは多く、自分としては好きな曲である「アイ・ビリーヴ・イン・ユー」(I Believe in You)はスタジオテイクに比べて崩して歌われていますが、なかなか味があります。
隠れた名曲である「カリビアン・ウィンド」(Caribbean Wind)の唯一のライヴテイクも収録されています。
「ザ・グル-ムズ・スティル・ウエイティング・アット・ジ・オルター」(The Groom’s Still Waiting at the Altar)ではゲストで参加しているカルロス・サンタナのギターを聴く事ができます。
「プレッシング・オン」(Pressing On)や「エヴリィ・グレイン・オブ・サンド」(Every Grain of Sand)といった名曲も収録されています。
この時期の曲の歌詞は神への強い信仰という内容が多いですが、そんな中にもどこか辛辣なボブ・ディラン節は健在です。
余談ではありますが、この時のボブ・ディランは37歳ごろで今の自分と同い年です。そしてこのアルバムが収録された1980年ごろは自分の生まれた年です。そしてこの時のボブ・ディランの年齢と自分の年齢を足すと現在のボブ・ディランの年齢になります。現在の自分といくつかの要素が符合するこのアルバムを今はどこか特別な思いで聴いています。
今後のブートレッグ・シリーズに期待するのは
今後、ブートレッグ・シリーズに取り上げてもらいたいのは1987年のグレイトフル・デッドとのライブの完全版、もしくは1993年、ニューヨークのサパークラブでのライブなどを期待しています。
次回のブートレッグ・シリーズのリリースまでにはしばらくあるでしょうから、それまではこれまでのブートレッグ・シリーズをさらに聴き込んでいきたいと思います!
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