さて、今回はロック名盤紹介、ラモーンズ(Ramones)のアルバム、名曲を紹介します!
後のパンク、ファッションにも影響を与えたラモーンズ(Ramones)はニューヨーク・パンクを代表するバンド
ラモーンズ(Ramones)は1974年にアメリカのニューヨークで結成されました。
ラモーンズはセックス・ピストルズ、ザ・クラッシュ、ザ・ダムド、ザ・ジャムに代表されるロンドンパンクに多大な影響を与えました。
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ラモーンズの出演していたCBGBというライブハウスからニューヨーク・パンクというムーブメントが生まれ、テレヴィジョン、パティ・スミス、トーキング・ヘッズ、ジョニー・サンダースなどが活躍していきます。
政治的な反抗、反体制という印象の強いロンドンパンクに対して、既存の音楽への反抗、芸術的、アートな印象をニューヨーク・パンクからは感じます。
ライダースジャケット、ボロボロのジーンズ、スニーカーというスタイルは当時珍しかったようですが、いまやロックバンドの定番スタイルとして浸透しています。
こういった事からファッションの面でもラモーンズは大きな影響を与えています。
ラモーンズというバンド名はビートルズのポール・マッカートニーが初期のシルヴァー・ビートルズ時代に名乗っていたポール・ラモーンからとられているそうです。
ラモーンズは全員ラモーンを名乗っていますが、メンバーに血縁関係はありません。
ラモーンズのメンバー
ラモーンズのメンバーは以下の通りです。
•ジョーイ・ラモーン(ボーカル)
•ジョニー・ラモーン(ギター)
•ディー・ディー・ラモーン(ベース)1989年脱退
•トミー・ラモーン(ドラムス) 1978年脱退
1996年の引退までにベースとドラムスはメンバーチェンジをしていますが、そのメンバーに関しては後ほどアルバム紹介の際に記述していきたいと思います。
ファッションや演奏スタイル、ジョニー・ラモーンのモズライト製ギターやディー・ディー・ラモーンのフェンダー製プレシジョンベースはずっと一貫していました。
ブリッツクリーグ・バップのライブ映像です。
ラモーンズの特色であるダウンピッキングのギターとベースが最高にカッコイイです。
特にディー・ディー・ラモーンのベースを弾いている姿は自分としてはベーシストの中で最もカッコイイと思っています。
ラモーンズの名盤アルバム、名曲を紹介
では、ラモーンズの名盤アルバムをいくつか紹介していきます。
ラモーンズの激情(Ramones) 1976年
ファーストアルバムにしてラモーンズのスタイルは完成されています。
収録されている14曲すべてが3分以内で、これぞパンクといえる内容です。
歌詞はブラックでユーモラスでさえあるのがラモーンズの特徴です。メロディーはポップな印象があります。
言わずと知れたラモーンズの代表曲、そしてパンクを代表する曲でもあるブリッツクリーグ・バップ(Blitzkrieg Bop)を始め、ジュディ・イズ・ア・パンク(Judy Is A Punk)、スニッフ・サム・グルー(Now I Wanna Sniff Some Glue)、レッツ・ダンス(Let’s Dance)などカッコイイ曲が目白押しです。
1曲目から最後まで一気に駆け抜けてしまうので、アルバム1枚が1曲のような感触があります。
ラモーンズのアルバムを初めに聴くのであれば間違いなくこのアルバムですし、パンクを聴いたことのない方にもおすすめしたいアルバムです。
リーヴ・ホーム(Leave Home) 1977年
リーヴ・ホームはラモーンズの激情の流れと勢いのまま発表されたセカンドアルバムです。
リーヴ・ホームはラモーンズの激情からユニークな歌詞はそのままに、よりメロディアスな楽曲が多くなっています。
どの曲もラモーンズらしくてカッコイイ曲ばかりです。
ピンヘッド(Pinhead)ではラモーンズの合言葉であるガバ・ガバ・ヘイ(GABBA GABBA HEY!)が登場します。
ガバ・ガバ・ヘイの意味ははっきりとは分かっていないそうですが、「みんなは俺たちの仲間だ」という意味であるというのを聞いたことがあります。
カルフォルニア・サン(California Sun)はリヴィエラズ(The Rivieras)のカバーです。ラモーンズが愛してやまないサーフミュージックが見事にラモーンズ流にアレンジされています。
2019年8月の時点で現行発売はされていませんが、ボーナストラックでラモーンズが人気を得たLAにあるロキシーでの1976年8月12日のライブが16曲収録されています。ほとんどライブ盤が一枚くっついていると言ってもいい内容です。
このライブは素晴らしく、一般的な評価も高いものとなっています。
リーヴ・ホームのCDを購入するのであれば、中古になってしまうかもしれませんがこのボーナストラック入りのバージョンを購入することをおすすめします!
ロケット・トゥ・ロシア(Rocket To Russia) 1977年
このサードアルバムまでを一連の流れとして考えてもいいでしょう。
クレティン・ポップ(Cretin Hop)やロッカウェイ・ビーチ(Rockaway Beach)、ラモーンズの代表曲のひとつでもあるシーナはパンクロッカー(Sheena Is A Punk Rocker)などが収録されています。
ボビー・フリーマンのドゥ・ユー・ウォナ・ダンス(Do You Wanna Dance?)のカバーも収録されています。この曲はザ・ビーチ・ボーイズにもカバーされています。
こういったクラシック・ロックのラモーンズバージョンはどれも素晴らしいです。
ラモーンズの激情やリーヴ・ホームに比べて勢いは抑え目でポップな印象を持つ楽曲が多くなっているのもロケット・トゥ・ロシアの特徴です。
エンド・オブ・ザ・センチュリー(End Of The Century) 1980年
5作目となるこのアルバムはザ・ビートルズのプロデュースで知られるフィル・スペクターがプロデューサーを務めています。
フィル・スペクターの手にかかってあらゆる処理を施されたサウンドはラモーンズらしくないと賛否が分かれるところですが、自分は素晴らしいアルバムだと思っています。
ザ・ビートルズをルーツに持つラモーンズとフィル・スペクターの相性は抜群であると感じました。
このアルバムに収録されている曲はライブでラモーンズらしい演奏で聴くことができたはずなので何の問題もないと言えるのではないでしょうか。
名曲であるリメンバー・ロックンロール・レイディオ?(Do You Remember Rock ‘N’ Roll Radio?)やジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズもレパートリーとしていたチャニーズ・ロック(Chinese Rock)、ザ・ロネッツのカバーであるベイビー・アイ・ラヴ・ユー(Baby,I Love You)、ロックンロール・ハイ・スクール(Rock ‘N’ Roll High School)など聴きどころが満載のアルバムです。
ちなみにドラムスはマーキー・ラモーンとなっています。
ロコ・ライブ(Loco Live) 1992年
1991年にスペインのバルセロナで行われたライブを収録したアルバムです。
演奏が走りまくっていて、猛烈なスピードで32曲を駆け抜けていきます。いつ曲が変わったのか分からないほどです。
ベースはC.Jラモーンが務めています。
リーヴ・ホームのボーナストラックのライブやイッツ・アライブ(It’s Alive)と比較してみるのも面白いと思います。
アシッド・イーターズ(Acid Eaters) 1993年
カバーに定評のあるラモーンズのカバーアルバムです。
ザ・フーの恋のピンチ・ヒッター(Substitute)ではギターのピート・タウンゼントが参加しています。
ローリング・ストーンズのアウト・オブ・タイム(Out Of Time)、ボブ・ディランのマイ・バック・ペイジス(My Back Pages)、C.C.R(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)の雨をみたかい(Have You Ever Seen The Rain)など、どれもラモーンズ流に料理されていて素晴らしいです。
自分としてもかなり好きなアルバムです。
ラモーンズの音楽は若者向けのように思われるかもしれませんが、自分は年齢を重ねるごとにどんどん良く感じるようになってきました。
一生ものの音楽といえるものであると思っているので、まだ聴いたことのない方は是非とも聴いてみてはいかがでしょうか!
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