さて、今回はエレキギターのサウンドを変化させることのできるエフェクターの種類とその効果を紹介した記事になります!
この記事は、エレキギターのエフェクターの種類とその効果、それぞれの定番モデルの紹介とマルチエフェクターについてといった内容となっています。
初心者が知っておくべきエフェクターの種類と効果
エレキギターのエフェクターは多くの種類があって、初心者は何が何だか分からないことだと思います。
この記事では音を歪ませる歪み系と、音を揺らすモジュレーション系、残響音や、やまびこのように音を繰り返す効果を持つ空間系のエフェクターの紹介と、おすすめの定番モデルを紹介していきます。
その他にも様々な効果があるエフェクターはありますが、まずは歪み系、モジュレーション系、空間系を理解してから知識を広げていけばいいと思います。
では歪み系から紹介していきます。
歪み系
音を歪ませてドライブサウンドを得ることができるのが歪み系エフェクターです。
エレキギターではゆがみではなくひずみと読むのが一般的です。
効果を簡単に分かりやすく言うとクリーンサウンドでチャラーンと鳴るものがギャーンという音に変わります。
単音で弾いた時も音が太くなり、音が長く伸びる(サステインが長くなる)ようになってサウンドに存在感をもたらすことができます。
アンプでもゲインを上げてドライブサウンドを作ることができますが、音量を上げないといいサウンドにならなかったり、何かとコントロールしずらかったりします。
エフェクターを使うことでコントロールしやすくなったり、そのエフェクターの特色あるサウンドを得ることができます。
歪みの強さによって名称が異なり、基本的にはオーバードライブ、ディストーション、ファズの順で歪みが強くなります。
では、オーバードライブから紹介していきます。
オーバードライブ
歪み系のみならず、エフェクターの中で最も基本的でポピュラーなエフェクターともいえるオーバードライブ。
もし、初心者の方で最初にオーバードライブを購入しようと思っているのならBOSSのブルースドライバー(BD-2)がおすすめです。
ブルースドライバーは歪みの可変域が広く、軽い歪みのクランチサウンドからディストーションに近い強い歪みまで調整できるのが魅力です。
あまり歪まない状態にセッティングしてサステインだけを稼ぎ、単音でのフレーズも存在感が損なわれないという使い方も効果的です。
・ブルースドライバーを使用して紹介した記事はコチラです。
同じBOSSのスーパーオーバードライブ(SD-1)も定番として長年愛されている名機です。
ブルースドライバーよりも中音域が強い印象で、気持ちのいいドライブサウンドを得ることができます。
歪みの可変域がブルースドライバーよりも小さく、ドライブを上げても歪みはそれほど強くなりません。逆にドライブを下げている状態でもしっかりと歪んでしまいます。
基本的なドライブサウンドを得ることができて使い勝手のいいエフェクターです。
他のエフェクターと組み合わせても面白いので持っていて損のないものだと思います。
・スーパーオーバードライブを詳しく紹介した記事はコチラです。
アイバニーズ(Ibanez)のチューブスクリーマー(TUBE SCREAMER)も名機として知られています。
1980年代にアメリカのギタリストであるスティーヴィー・レイ・ヴォーンが使用して注目を集めました。
初代のTS-808と2代目のTS-9はどちらも復刻されていて新品で購入することができます。
小型で安価なTS-Miniというモデルもあります。
こちらはTS-808とTS-9の比較動画です。
この動画を見る限りではTS-9のほうが高音が強調されたサウンドである印象です。
TS-Miniもしっかりチューブスクリーマーの音がするので、安くてコンパクトな分いいかもしれません。
自分はチューブスクリーマーを使用した事はありませんが、興味があるので今度TS-Miniを試してみたいと思っています。
非常に高価なエフェクターですが、日本のメーカーであるVEMURAM(ヴェムラム)のJan Lay(ジャンレイ)というエフェクターは注目度も高く、自分も気になっています。
今度楽器屋さんに行ったら試奏してみたいと思っています。
オーバードライブとは違いますが、音質をほとんど変えることなく音量を上げてくれるクリーンブースターというものも紹介しておきます。
クリーンブースターはギターソロの時などにそのままの音質で音量を上げたいときや、クリーンサウンドで存在感を出したい時などに効果的です。
MXRのmicro ampが定番です。ツマミもひとつしかないのでシンプルに使用できます。
micro ampはエフェクターを多く繋ぐことで発生してしまう音痩せを防ぐ効果もあるようなので万能なエフェクターであると思います。
ディストーション
オーバードライブよりも強い歪みを得られるのがディストーションです。
定番の名機はBOSSのディストーション(DS-1)とMXR Distortion+です。
どちらも基本的なディストーションサウンドを得ることができますが、BOSSのディストーション(DS-1)はトーンをコントロールするツマミが付いているので、より幅広く音作りすることができるでしょう。
尚且つDS-1のほうが価格が安いです。オーバードライブよりも明確な歪みを得ることができるので初めて購入するエフェクターとしてもおすすめです。
ファズ
強い歪みを得ることができるファズはオーバードライブやディストーションよりも歴史が古いエフェクターです。
ファズ特有のサウンドがあるので、一概に強い歪みを得るためだけに留まらない効果があります。
クリーンサウンドで静かに演奏し、一気にファズで激しい演奏へと変化させる使い方も非常に魅力的です。
ファズの定番の名機はファズフェイス(Fuzz Face)で、ジミ・ヘンドリックスが使用したことで有名です。
・ジミ・ヘンドリックスのアルバムを紹介した記事なので是非ご覧ください。
オリジナルのファズフェイスは本体が非常に大きいですが、最近はミニタイプで復刻されているので場所をとらず持ち運びも便利です。
様々な種類が復刻されているので選択肢も広がっています。
モデルによってゲルマニウムトランジスタかシリコントランジスタを用いた違いがあります。
こちらはファズフェイス・ミニの比較動画です。自分はシリコントランジスタを用いた青いFFM1が好みでした。
エレクトロハーモニクス(Electro-Harmonix)のビッグマフ(Big Muff)も定番のファズです。
最近はかつてのモデルを復刻したものが発売されているので、選択肢も広くなっています。
ちなみに自分はリトルビッグマフを所有しているのですが、強い歪みが得られて非常に気持ちがいいです。
コチラはリトルビッグマフの紹介や復刻したモデルを紹介した記事になっているのであわせてご覧ください。
BOSSのFZ-5はかつての3種類の名機をモデリングしていてお得なファズエフェクターです。
オリジナルよりも歪み幅をもたせているので、特有の面白みがあります。
FZ-5を詳しく紹介した記事はコチラになりますので、是非ご覧ください。
モジュレーション、空間系
主に音を揺らす効果をもたらすのがモジュレーション系、残響音ややまびこのように音を繰り返す効果を得ることのできるものが空間系のエフェクターです。
まずモジュレーション系ですが、代表的なものとしてコーラス、フェイザー、フランジャー、トレモロという種類があります。
今回はコーラスとフェイザーを紹介したいと思います。
コーラスとフェイザーは個人的にあまり好きではありませんでしたが、最近はどこか懐かしい感じがして良いなと思うようになりました。
1980年代によく聞いた音なので、子供の頃を思い出してそう感じるのかもしれません。
コーラス
独特な爽やかさを感じるサウンドを得ることができるコーラスエフェクターは、そもそもローランドのアンプであるジャズコーラス(JC-120)に内蔵されていたエフェクト機能を抜き出して作られたものです。
なのでローランドと同会社のBOSSのコーラスが元祖で定番といっていいでしょう。
SUPER Chorus(CH-1)が基本的なものとなっています。
こちらはCH-1の試奏動画です。
実際に自分で試したわけではないですが、色々なコーラスの試奏動画を見ているとBOSSの技WAZA CRAFT CE-2WのCE-1モードはかなりいい音がしている印象でした。
ちょっと価格が高いですが興味深いエフェクターです。
フェイザー
フェイザーは音を揺らすエフェクターです。
フランジャーと似たような音に感じますが仕組みが違っていて、フランジャーはコーラスと同じくディレイ回路を使って音を遅らせてサウンドを作っているのに対し、フェイザーは位相を変えることでサウンドを作っています。
そのためにフェイザーはフランジャーほど奥行きがないサウンドで、タイトなためにカッティングに向いています。
どちらかというとフランジャーのほうがサウンドが派手な印象です。
個人的な感想としては薄くかけて使用すると都会的な雰囲気です。強くかけると水の中にいるようなサウンドになっていかにも飛び道具といった感じになります。
フェイザーの定番はMXRのPhase 90です。ツマミがひとつなのでシンプルで扱いやすいエフェクターです。
Phase 95というミニタイプのものもあります。
こちらはPhase 90の試奏動画です。
ディレイ
ディレイは音を繰り返すことのできる空間系のエフェクターです。
ギターソロなどで使って彩りをもたせたり、薄くかけることでリバーブの残響音とは少し違った効果を得ることができるなど使い道の多いエフェクターです。
アナログディレイとデジタルディレイという種類がありますが、アナログのほうが温かみのあるサウンドとなっています。
歪み系の次はディレイを購入するのがいいと個人的には思っています。
定番の名機としてはMXRのアナログディレイ(Carbon Copy M169)がおすすめです。
モジュレーションスイッチがあってコーラスサウンドを得ることもでき、ほぼ同じ機能のミニタイプのM299もあります。
こちらはM169の試奏動画です。
ちなみに自分はマルチディレイエフェクターのLine6 DL4 Delay Modelerを所有しています。
かなり多くのディレイエフェクターが入っているのですが、同時に複数のエフェクトを使用することができないのが欠点です。
・Line6 DL4 Delay Modelerを詳しく紹介した記事はコチラです。
次に購入するのならMXRのアナログディレイにしたいと思っています。
リバーブ
広い空間や風呂場のような空間で鳴らしたような残響音を得ることのできるのがリバーブです。
リバーブはアンプに内蔵されていることも多いですが、専用のエフェクターを用いることでより強い残響音や特色のある音色を得ることができます。
おすすめはエレクトロハーモニクスのホーリーグレイル(Holy Grail)です。
スプリング、ホール、モジュレーションのかかったフラーブと3種類のリバーブサウンドを出すことができます。
こちらはホーリーグレイルの試奏動画です。
新しいタイプでホーリーグレイルNEOというものもありますが、かなりリバーブのかかりが強いので、ノーマルタイプのほうがおすすめです。
マルチエフェクターについて
1台の中に多くの種類が内蔵されているマルチエフェクターは手軽に色々なエフェクトを得ることのできる便利なものですが、初心者の方はじっくり考えてから購入したほうがいいと思います。
内蔵されたそれぞれのエフェクターに不満が出てきた場合、結局買いなおすことになるのでゆっくりと吟味しながらコンパクトエフェクターを買っていくほうが確実性があります。
買いなおすこと前提で、とりあえず様々なエフェクターに慣れ親しみたいというのならいいと思います。
その場合高価なマルチエフェクターではなく安価なものを選ぶほうがいいでしょう。
そもそも初心者の時はそれほどエフェクターは必要なく、まずはギターの腕を磨くほうが重要なのである程度上達してからゆっくりと考えて購入していけばいいと思います。
物足りないかもしれませんが、アンプのクリーンサウンドでの練習も重要であると自分は考えています。
東京でエフェクターを購入するのにおすすめ楽器屋は
東京でエフェクターを購入するのなら、新宿のイシバシ楽器がおすすめです。
エフェクターフロアは品揃えが豊富で、中古のエフェクターも多く取り扱われています。
渋谷や御茶ノ水にもエフェクターはたくさん売っていますが、新宿のイシバシ楽器が最も豊富でした。
新宿や渋谷、御茶ノ水の楽器屋を紹介した記事になっていますので、是非とも参考にしていただきたいと思います。
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