さて、今回は2019年10月14日に行われた、新日本プロレス KING OF PRO-WRESTLING 両国国技館大会についての感想です。
自分はこの大会をテレ朝チャンネル2のワールドプロレスリングLIVEで視聴しました。
この記事は、新日本プロレス 両国国技館大会の試合結果と感想、特に獣神サンダーライガーvs鈴木みのるについて多くふれた内容となっています。
新日本プロレス 秋の両国国技館大会は充実の内容
新日本プロレス、10月のビックマッチである両国国技館大会の観客数は9573人で相変わらず好調の客入りでした。
全9試合行われ、内容も充実していました。
第1試合では顎を骨折して欠場していたエル・デスペラードが5か月振りに復帰しました。
金丸義信と組んでSHO、YOHと対戦、欠場前にIWGPジュニアタッグ選手権試合としてよく組まれていたカードでの復帰戦でエル・デスペラードはピンチェ・ロコでSHOから3カウントを奪って完全復活をアピールしました。
第2試合は棚橋弘至20周年記念試合の第4弾ということですが、特にいつもと変わらないカードでした。最後は棚橋がハイフライフローで矢野から3カウントを奪って勝利、試合後は同期の井上亘がリングに上がって共に勝利を分かち合いました。
第3試合ではタッグで内藤哲也とタイチが対戦し、反則負けとなったタイチがラストライドで内藤に見舞いました。
IWGPインターコンチをジェイ・ホワイトに奪われて方向を見失った内藤は今後タイチと争っていくこととなりそうです。
第5試合のIWGPジュニアヘビー級選手権試合ではウィル・オスプレイにエル・ファンタズモが挑戦しました。
ハイレベルな攻防で、ファンタズモは終盤にかつてバレットクラブに所属していたAJスタイルズのスタイルズクラッシュ、ケニー・オメガのVトリガーから片翼の天使(これは未遂)を繰り出して追い詰めましたが、最後はオスプレイが正面からのヒドゥンブレードからストームブレイカーで3カウントを奪って2度目の防衛に成功しています。
ウィル・オスプレイはここのところ最もすごいものを見せてくれる選手といえるでしょう。
第6試合ではバレットクラブとCHAOSが6人タッグマッチで対戦、後藤洋央紀とジェイ・ホワイト、KENTAと石井智宏がタイトルを巡って争う形となりました。
KENTAはバレットクラブに加入してからスタイルが定まっていい感じになってきたと思います。
結果は後藤がGTRで高橋裕二郎をやぶってジェイ・ホワイトのタイトル挑戦をアピールしましたがジェイ・ホワイトは相変わらず拒否しています。
それにしてもこのカードがIWGPジュニアタイトル戦のあとというのがよくわかりません。
第7試合はIWGP USヘビー級選手権試合で、王者のジョン・モクスリーが台風の影響で来日できなくなってしまってので、モクスリーは王座返上となり、ジュース・ロビンソンとランス・アーチャーで王座決定戦となりました。
ランス・アーチャーの要求でこの試合は当初の予定通り反則裁定無しのノーDQマッチとなりました。
パイプ椅子と机が大量に持ち込まれたリングでの試合となり、ランス・アーチャーが積み重ねたパイプ椅子の上にブラックアウト、そしてEBDクローで3カウントを奪ってUSヘビー王座を奪取してチャンスをモノにしました。
もともとポテンシャルの高いランス・アーチャーがタイトルを保持したことで今後さらなる飛躍を期待したいところです。
試合後には欠場中のデヴィット・フィンレーがジュース・ロビンソンの救出に入ってきたことでUSヘビー戦線へ名乗りをあげています。
セミファイナルはIWGPヘビー挑戦権利証マッチで飯伏幸太とEVILが対戦しました。
序盤からEVILがペースを握って勢いのある攻めを見せますが、結果はカミゴェで飯伏の勝利となりました。
結果がおおよそ見えている試合でしたが、EVILはいい試合を見せてくれたと思います。
メインイベントはIWGPヘビー級選手権試合、オカダ・カズチカvsSANADAです。
今年4回目の対戦でまたかという印象もありますが、会場の期待感をみるとオカダvsSANADAは新日本プロレスの看板カードとなった印象があります。
試合が中盤から終盤に差し掛かったところで悲しいことに中継が延長となってその後が録画できておらず、この試合を最後まで見ることができませんでしたが、最後はオカダが肩に担いだ状態で前方に落とす新技からレインメーカーで勝利して4度目の防衛に成功しています。
これで2020年1月4日東京ドームでのオカダvs飯伏のIWGPヘビータイトル戦が正式に決定しました。
内容で見せることができるとはいえ、結果の見えてしまうカードを生み出してしまう権利証システムはもうやめにしてもらいたいものです。
獣神サンダーライガー vs 鈴木みのる
鬼神ライガーの登場や、ライガーに対してマイクで山田と叫ぶなどいろいろあった両者の抗争ですが、このシングルマッチで決着をつけることとなります。
ライガーはここ一番でのコスチュームである対ヘビー級のバトルライガーで登場しました。
バトルライガーといえば1994年2月の橋本真也とのシングルマッチが印象に残っています。
バトルライガー初登場となったこの試合は当時IWGPヘビー王座を保持していた橋本にIWGPジュニアを保持するライガーが挑むスペシャルシングルマッチでした。
ライガーはヘビーの橋本に真っ向勝負を挑んで大きなインパクトを残しました。
もしライガーの身長が高ければ橋本、武藤、蝶野の闘魂三銃士を超えるレスラーだったのではないかという印象を強烈にもった試合でした。
鈴木みのるのプロレス転向のきっかけとなった2002年11月のパンクラスでの鈴木みのるvsライガーもバトルライガー仕様でした。(パンクラスルールで行われたこの試合はチョークスリーパーで鈴木が勝利)
この鈴木みのるとの試合も真っ向勝負となりました。鈴木みのるはライガーの攻めを正面から受けていきます。
この試合はどこか昭和の新日本プロレスの雰囲気がありました。これは共に新日本プロレスの道場で育ったからなのでしょう。
ライガーは骨法流の浴びせ蹴りやボディシザーズドロップ、垂直落下式ブレーンバスターで攻め込みますが、最後は長くためを作ったゴッチ式パイルドライバーで3カウントを奪われました。
試合後には鈴木はライガーに深く一礼し、ライガーはマイクで「鈴木、ありがとな」という言葉を贈っています。
このやりとりは非常に胸に響くものがありました。これでバトルライガーにひとつの区切りを打つこととなりました。
2020年1月4日にはライガー引退記念試合第1弾としてライガー、藤波辰爾、ザ・グレート・サスケ、タイガーマスクvs佐野直喜、大谷晋二郎、高岩竜一、田口隆祐の8人タッグマッチが決定しています。
ライガー側にはエル・サムライ、佐野側には小林邦昭がセコンドに付き、レフェリーは保永昇男です。
90年代にライガーとしのぎを削った選手たちが大集合となりました。新日本プロレスに久しぶりの登場となる選手が多いので非常に楽しみです。
1月5日の東京ドームでは引退試合、1月6日の大田区体育館では引退セレモニーとなります。
引退試合のカードはまだ決定していないので、誰がライガーの最後の相手を務めるのか注目です。自分としてはオカダカズチカなのではないかと予想しています。
ワールドプロレスリングLIVEを放送しているテレ朝チャンネル2はスカパー!で視聴することができます。
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