さて、今回はロック名盤紹介、ボブ・ディラン(Bob Dylan)のこれまで紹介できなかったアルバムと映像作品を紹介します!
ボブ・ディランの総集編的なアルバムと映像作品を紹介
今回は総集編的なアルバムや記念ライブ、映像作品などを紹介していきたいと思います。
「バイオグラフ」(Biograph) 1985年
このアルバムはデビューの1962年から1981年の「ショット・オブ・ラブ」までの時期の曲を収録しています。
CD3枚組で全53曲収録されていますが、そのうちの22曲が未発表曲、未発表テイク、ライブテイク、アルバム未収録のシングル曲となっています。曲順は時系列ではなく、様々な時代が入り乱れています。
Disc1は「アイル・キープ・イット・ウィズ・マイン」(I’ll Keep It With Mine)、「パーシーズ・ソング」(Percy’s Song)、「レイ・ダウン・ユア・ウィアリー・チューン」(Lay Down Your Weary Tune)。
Disc2には「アバンダント・ラヴ」(Abandoned Love)。
Disc3には「カリビアン・ウィンド」(Caribbean Wind)、「アップ・トゥ・ミー」(Up to Me)など名曲と言っていいほどの未発表曲が収録されています。
付属のブックレットには映画「あの頃ペニー・レインと」の監督であるキャメロン・クロウのライナーノーツとボブ・ディラン自身による各曲の解説という内容になっており、こちらも見逃せません。ベスト盤という観点からいっても納得のいく選曲となっています。
この「バイオグラフ」も「ブートレッグ・シリーズ第1~3集」と同じく日本盤の現行の商品がありません。どちらも非常に素晴らしい内容なので最初に発売したサイズの最新リマスター版を発売してもらいたいと思っています。
くれぐれも期間限定発売なんてことはやめて下さい!!
「ボブ・ディラン 30~トリビュート・コンサート」(The 30th Anniversary Concert Celebration) 1993年
これは1992年にニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたボブ・ディランのレコード・デビュー30周年記念ライヴを収録したものです。
錚々たる顔ぶれで、スティヴィー・ワンダー、ルー・リード、ジョニー・キャッシュ、ジョニー・ウインター、ロン・ウッド、エリック・クラプトン、ジョージ・ハリスンなどが参加してボブ・ディランの曲を歌っています。バック・バンドはブッカー・T&MG’sです。
CDには収録されていませんが、シネイド・オコナーが突如ボブ・マーリーの「ウォー」を歌ったあと、騒然とした空気の中で演奏を始めたニール・ヤングのパフォーマンスは圧巻です。(「親指トムのブルースのように」、「見張り塔からずっと」を演奏)
そして最後にボブ・ディランが登場するのですが、この顔ぶれのあとでもやはりボブ・ディランの歌は素晴らしく、引き込まれます。
「ドント・ルック・バック」(Dont Look Back) 1967年
これは1965年のイギリス・ツアーに同行し、それを記録したD・A・ベネベイカー監督によるドキュメンタリー映画です。
コンサートのみならずインタビューやホテル、移動中の様子など、この時のボブ・ディランの姿が克明に記録されています。
フォークを脱却していこうとしている移り変わりの時期ですがここで見られる弾き語りは非常に素晴らしいです。
そして歌詞に合わせて字幕が出るのですがそれも良いです。CDに付属している対訳より自分は好きです。
※こちらも現行で日本盤の発売がされていないので、ブルーレイなどでの再発売をするべきだと思います。
「ノー・ディレクション・ホーム」(No Direction Home) 2005年
マーティン・スコセッシ監督によるドキュメンタリー映画です。ボブ・ディランの生い立ちから1966年のイギリスツアーまでが描かれています。
ボブ・ディランをはじめ様々な人物のインタビューが収録されていて、この時代の空気や音楽シーンも知る事ができ、充実した内容となっています。
NHKなどで放送されたものや劇場で上映されたものには歌詞に字幕がついていましたが、DVDには権利の関係なのか歌詞の字幕が無かったのは残念でした。
「ボブ・ディランの頭のなか」(Masked and Anonymous) 2003年
これはボブ・ディラン自身も出演したラリー・チャールズ監督作品です。ボブ・ディランの演技を堪能できますが、自分は劇場でみて「ボブ・ディランの演技はちょっとやばいな」と思った記憶があります。
サウンド・トラックは世界中のボブ・ディランのカバーが収録されており、1曲目は真心ブラザーズの「マイ・バック・ページ」です。そのほかのカバーも素晴らしいです。
ボブ・ディラン自身の曲も4曲収録されており、どれもかっこいい演奏です。
「アイム・ノット・ゼア」(I’m Not There) 2007年
これはケイト・ブランシェットやヒース・レジャーなどがボブ・ディランを演じるトッド・ヘインズ監督の映画です。
自分は劇場で見ましたが「ケイト・ブラシェットがいいな」という印象があったことぐらいしか覚えておりません。
サウンド・トラックはなかなか豪華な顔触れで、キャット・パワー、ヨ・ラ・テンゴ、ロス・ロボス、ウィルコのボーカルのジェフ・トゥイーディー、ジャック・ジョンソン、テレヴィジョンのトム・ヴァーレインなどが参加しています。自分はソニック・ユースの「アイム・ノット・ゼア」が好きです。
「ボブ・ディラン自伝」(Bob Dylan Chronicles Vol.1) 2004年
こちらは書籍となりますが紹介させていただきます。ボブ・ディランの自伝で、デビューの時期やバイク事故後からの時期、そして「オー・マーシー」の時期などが時系列ではない順序で描かれています。曲作りや歌などに対する苦悩がしっかりと記されていて非常に興味深い内容で面白い自伝となっています。
続編を期待してしばらく経ちますが、なかなか出ませんね。
ここまでボブ・ディランのアルバムなどを紹介してきて
ここまでボブ・ディランの作品を紹介してきましたが、「これからボブ・ディランを聴いてみようかな」と思っている方の参考になれば幸いです。
結局あれも、これもとなってしまって沢山の作品を聴かなければならない感じになってしまうのですが、聴いて損することはなく、それぞれに収穫はあると思いますので興味のある方は少しずつ、そしてなるべく時系列順に聴いてみてもらいたいと思っています。
またこれからも末永くボブ・ディランを聴き込んでいきたいと思っております!
•ボブ・ディランのアルバムを紹介した記事はコチラです。
•ブートレッグ・シリーズを紹介した記事はコチラです。
•他のロック名盤紹介の記事はコチラです。
コメント