さて、今回はロック名盤紹介、ザ・クラッシュ(The Clash)です!
- 初期パンクを代表するバンド ザ・クラッシュのアルバムを紹介
- ザ・クラッシュのメンバー
- 「白い暴動」(The Clash) 1977年
- 「パール・ハーバー ’79」(Pearl Harbour ’79) 1979年
- 「動乱(獣を野に放て)」(Give’em Enough Rope) 1978年
- 「ロンドン・コーリング」(London Calling) 1979年
- 「サンディニスタ!」(Sandinista!) 1980年
- 「コンバット・ロック」(Combat Rock) 1982年
- 「カット・ザ・クラップ」(Cut The Crap) 1985年
- 「スーパー・ブラック・マーケーケット・クラッシュ」(Super Black Market Clash) 1994年
- 「ライヴ・クラッシュ」(From Here To Eternity Live) 1999年
- 「レヴォリューション・ロック ”クラッシュ・ジュークボックス”」(Revolution Rock “A Clash Jukebox”) 2006年
初期パンクを代表するバンド ザ・クラッシュのアルバムを紹介
1970年代半ばにニューヨークからロンドンへ飛び火したパンクムーブメント。その初期のパンクの中でセックス・ピストルズと並んで代表的なバンドであるザ・クラッシュ。
ザ・クラッシュの魅力は決してパンクという枠に捕らわれない多様な音楽性です。特にレゲエやダブなどを積極的に取り入れています。初期パンクのバンドのザ・クラッシュがやることはすべてパンクと言ってもいいのではとも思いますが。
同じイギリスのバンドであるザ・ビートルズやザ・ローリング・ストーンズにひけをとらないバンドであると自分は思っています。
ザ・クラッシュのメンバー
•ジョー・ストラマー(ボーカル、ギター)
•ミック・ジョーンズ(ギター、ボーカル)
•ポール・シムノン(ベース)
•トッパー・ヒードン(ドラムス)
※アルバムによってメンバーの変更がありますが、それはアルバムごとに紹介していこうと思います。
それではファーストアルバムから紹介していきます。
「白い暴動」(The Clash) 1977年
いかにもパンクといった仕上がりになっています。チープな感じもありますが、それを補って余りあるカッコよさです。
初期の代表曲である「白い暴動」(White Riot)や「ロンドンは燃えている!」(London’s Burning)が収録されています。
ジュニア・マーヴィンのカヴァーである「ポリスとコソ泥」(Police & Thieves)でザ・クラッシュなりのレゲエを聴くこともできます。
最初から最後まで統一されたパンクを聴かせてくれるこのアルバムは名盤と言うに相応しいでしょう。
多感な中高生に聴いてもらいたいですし、大人になってから聴いても熱くなれるアルバムです。個人的には「出世のチャンス」(Career Opportunities)が好きです。
このアルバムのドラムスはテリー・チャイムズが務めています。
「パール・ハーバー ’79」(Pearl Harbour ’79) 1979年
こちらはファーストアルバムのアメリカ盤です。
「否定」(Deny)、「ペテン」(Cheat)、「反逆ブルー」(Protex Blue)、「48時間」(48 Hours)が収録されていないかわりに、「クラッシュ・シティ・ロッカーズ」(Clash City Rockers)、「コンプリート・コントロール」(Complete Control)、「ハマースミス宮殿の白人」(White Man In Hammersmith Palais)、「アイ・フォート・ザ・ロウ」(I Fought The Law)、「ジェイル・ギター・ドアーズ」(Jail Guitar Doors)が収録されています。そしてこれらの曲のドラムスはトッパー・ヒードンが務めています。
「白い暴動」もシングルバージョンとなっています。
イギリス盤と収録曲が重複してしまいますが、こちらも聴き逃せない曲が多く収録されていますので必聴のアルバムだと言えるでしょう。
「動乱(獣を野に放て)」(Give’em Enough Rope) 1978年
セカンドアルバムは「白い暴動」のチープな感じはなくなり、整った迫力のある音となっています。
「セイフ・ヨーロピアン・ホーム」(Safe European Home)、「イングリッシュ・シヴィル・ウォー(英国内乱)」(English Civil War)、「ステイ・フリー」(Stay Free)、「すべての若きパンクスども」(All The Young Punks”New Boots And Contracts”)など良い曲が収録されています。
屈指の名曲「トミー・ガン」(Tommy Gun)も収録されています。
あまり注目されていないアルバムですが、自分は非常に好きなアルバムです。
「ロンドン・コーリング」(London Calling) 1979年
ザ・クラッシュの多様な音楽性が存分に表現された屈指の名盤です。アナログでは2枚組となっています。
「ロンドン・コーリング」(London Calling)から始まり、ヴィンス・テイラーのカヴァーの「新型キャデラック」(Brand New Cadillak)、「ジミー・ジャズ」(Jimmy Jazz)、「しくじるなよ、ルーディ」(Rudie Can’t Fail)、「クランプダウン」(Clampdown)などこれまでのザ・クラッシュに無かったような曲が目白押しです。
ダニー・レイのレゲエカヴァー「リヴォリューション・ロック」(Revolution Rock)、ルーラーズのカヴァー「ロンゲム・ボヨ」(Wrong ‘Em Boyo)も注目です。
ミック・ジョーンズがリードボーカルの「ロスト・イン・ザ・スーパーマーケット」(Lost In The Supermarket)、「アイム・ノット・ダウン」(I’m Not Down)、「トレイン・イン・ベイン」(Train In Vain)も素晴らしいものがあります。
ポール・シムノンがリードボーカルの「ブリクストンの銃」(The Guns Of Brixton)もかなりいい感じです。
捨て曲など無く、かなりおすすめのアルバムです。
「サンディニスタ!」(Sandinista!) 1980年
多様な音楽性をさらに押し進め、圧倒的なボリュームもったアルバムです。アナログでは3枚組となっています。
歌詞はこれまでのザ・クラッシュのアルバムの中でも特に政治色の強いものになっています。
かなり雑多な印象で、もはや誰の曲か分からないような曲が多数並んでいます。
Disc1では「7人の偉人」(The Mmagnificent Seven)、「ヒッツヴィル U.K.」(Hitsville U.K.)、トッパー・ヒードンがリードボーカルの「イワンがG.I.ジョーに会う時」(Ivan Meet G.I. Joe)、「政府の指導者」(The Leder)、「ルック・ヒア」(Look Here)、「誰かが殺された」(Somebody Got Murdered)、「レッツ・ゴー・クレイジー」(Let’s Go Crazy)、「ザ・サウンド・オブ・シナーズ」(The Sound Of Sinners)。
Disc2では「ポリス・オン・マイ・バック」(Police On My Back)、「ザ・コール・アップ」(The Call Up)、「サンディニスタ!(ワシントンの銃弾)」(Washington Bullets)、「ブロード・ウェイ」(Broadway)、ヴァイオリン奏者でもあるタイモン・ドックがボーカルの「ルーズ・ディス・スキン」(Lose This Skin)、「ヴァージョン・シティ列車」(Version City)などが自分としては好きな曲です。
今回改めて久し振りに聴きましたが、このアルバムの良さを再認識しました。年齢を重ねる毎に良くなってくるアルバムなのかもしれません。
「コンバット・ロック」(Combat Rock) 1982年
この4人のメンバーでの最後のアルバムです。「サンディニスタ!」を経てすっきりとした印象のあるアルバムです。
「権利主張」(Know Your Rights)、「ステイ・オア・ゴー」(Should I Stay Or Should I Go)、「ロック・ザ・カスバ」(Rock The Casbah)、「ストレイト・トゥ・ヘル」(Straight To Hell)など後期の代表曲が収録されています。
「ゲットーの被告人」(Ghetto Defendant)ではアレン・ギンズバーグの語りが入っています。
「カット・ザ・クラップ」(Cut The Crap) 1985年
ミック・ジョーンズとトッパー・ヒードンが去り、新しいメンバーでのアルバムですが、このアルバムを最後にザ・クラッシュは終わりを告げます。
このアルバムでは、ニック・シェパード(ギター)、ピート・ハワード(ドラムス)、ヴィンス・ホワイト(ギター)が新たに参加しています。
かなり酷評されているアルバムですが、これまでのザ・クラッシュと切り離して聴いてみるとジョー・ストラマーの魅力を感じることができて意外と悪くない感じがします。
「ダーティ・パンク」(Dirty Punk)、「ディス・イズ・イングランド」(This Is England)などいい感じです。
「スーパー・ブラック・マーケーケット・クラッシュ」(Super Black Market Clash) 1994年
シングルのB面曲など、オリジナルアルバムに収録されていない曲を聴くことのできるアルバムです。
無視する事の出来ない曲が多数収録されています。
「1977」(1977)、インストゥメンタルの「リッスン」(Listen)、「ザ・プリズナー」(The Prisoner)、トゥーツ&メイタルズのレゲエカヴァーの「プレッシャー・ドロップ」(Pressure Drop)、「1-2クラッシュ・オン・ユー」(1-2 Crush On You)、「グルーヴィー・タイムズ」(Groovy Times)、「ゲイツ・オブ・ザ・ウェスト」(Gates Of The West)、サウンドチェック時にザ・クラッシュがよく演奏していたというブッカーT & MG’sのカヴァー「タイム・イズ・タイト」(Time Is Tight)など、いい曲が目白押しです。
後半はダブなどリミックス曲が多く収録されています。
オリジナルアルバムと同じくマストアイテムといえるでしょう。
「ライヴ・クラッシュ」(From Here To Eternity Live) 1999年
解散から15年を経て発売されたザ・クラッシュ初の公式ライヴアルバムです。
1978年から1982年までのライヴから選りすぐられ、収録順もバラバラです。しかし1曲目の「コンプリート・コントロール」(Complete Control)から最後の「ストレイト・トゥ・ヘル」(Straight To Hell)まで一気に駆け抜け、ザ・クラッシュのライヴを堪能することができます。
是非ともいちど聴いて興奮を味わってほしいと思います。
「レヴォリューション・ロック ”クラッシュ・ジュークボックス”」(Revolution Rock “A Clash Jukebox”) 2006年
ポール・シムノン監修のザ・クラッシュが影響を受けた曲を集めたコンピレーションアルバムです。
ザ・クラッシュがカヴァーしてきたヴィンス・テイラーの「新型キャデラック」。
ジュニア・マーヴィンの「ポリスとコソ泥」。
トゥーツ&メイタルズの「プレッシャー・ドロップ」。
ブッカーT & MG’sの「タイム・イズ・タイト」。
ボビー・フラー・フォーの「アイ・フォート・ザ・ロウ」。
ザ・ルーラーズの「ロンゲム・ボヨ」。
ダニー・レイの「レヴォリューション・ロック」。
ウィリー・ウィリアムスの「アルマゲドン・タイム」が聴く事のできる貴重で重要な1枚です。是非いちど聴いてもらいたいおすすめのアルバムです!
ザ・クラッシュを解散後、1990年代後半に結成されたジョー・ストラマー&ザ・メスカレロスもおすすめなので興味のある方はこちらもご覧ください!
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