ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの名盤アルバム、名曲を紹介! 【ロック解説】

さて、今回はロック名盤紹介、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(Velvet Underground)のアルバム、名曲を紹介します!

この記事はヴェルヴェット・アンダーグラウンドというバンドの紹介、そのアルバムやおすすめの曲を紹介した内容となっています。

後のバンドに大きな影響を与えたヴェルヴェット・アンダーグラウンド(Velvet Underground)

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(Velvet Underground)は1965年にアメリカのニューヨークで結成されました。

ポップアートの先駆者であるアンディ・ウォーホルに気に入られたことでファーストアルバムを制作することとなります。

攻撃的なサウンドと薬物やセクシャルな内容の歌詞、それでいて美しいメロディーを持った曲も多く、独特な魅力のあるバンドです。

後のバンドに与えた影響は大きく、特に70年代のニューヨーク・パンクに音楽性が直接的に受け継がれています。

•ニューヨーク・パンクのバンドの記事はコチラです。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのメンバー

•ルー・リード

•ジョン・ケイル

•スターリング・モリソン

•モーリン・タッカー

ルー・リードはボーカル、ギターを担当。

ジョン・ケイルはヴィオラやオルガンやベース、スターリング・モリソンはギターやベースを担当していたようですが、誰がどの曲で何を演奏していたのかははっきり分かりません。

唯一の女性であるモーリン・タッカーはドラムを担当しています。

歌詞は基本的にルー・リード、曲はルー・リードとクレジットされているものもあれば、メンバー全員クレジットされているものもあります。

ジョン・ケイルはセカンドアルバム制作時にルー・リードとの関係が悪化して脱退。

サードアルバムからはダグ・ユールが加入します。こちらもギターやベースを担当しています。

1970年には精神状態が不安定になったルー・リードが失踪してそのままバンドを脱退してしまいます。

ルー・リード脱退後もバンドは継続しましたが、1973年に解散しています。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの名盤アルバム、名曲を紹介

では、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのアルバムを紹介していきます。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground) 1967年

ファーストアルバムはヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコの名義となっています。

ニコはこのアルバムのプロデュサーを務めたアンディ・ウォーホルお気に入りのモデルで、バンドに参加しているのはこのアルバムのみです。

ルー・リードはニコの参加には不満があったそうで、「いい曲をとられてしまう」と後に語っていたそうです。

アンディ・ウォーホルが手掛けたバナナのジャケットは有名です。

美しい曲である日曜の朝(Sunday Morning)、SMを取り上げた毛皮のヴィーナス(Venus In Furs)、薬物をテーマにした内容のラン・ラン・ラン(Run Run Run)ヘロイン(Herroin)など名曲が多数収録されています。

宿命の女(Femme Fatale)オール・トゥモローズ・パーティーズ(All Tomorrow’s Parties)ユア・ミラー(I’ll Be Your Mirror)ではニコがボーカルを担当しています。

全編にわたってアバンギャルドな演奏が展開されていて不思議な高揚感があります。

「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」は発売当時はほとんど売れなかったそうですが、今となってはロック史における重要な名盤としてその後のロックに大きな影響を与えています。

ホワイト・ライト/ホワイト・ヒート(White Light/White Heat) 1968年

アンディ・ウォーホルのもとを離れて制作されたセカンドアルバムです。

攻撃的なノイズサウンドが全編にわたって展開されます。かといってハチャメチャなわけではなく、曲のクオリティも極めて高いです。

アルバムタイトル曲のホワイト・ライト/ホワイト・ヒート(White Light/White Heat)、ノイジーな演奏をバックにジョン・ケイルの朗読が展開されるザ・ギフト(The Gift)、強烈なギターサウンドのアイ・ハード・ハー・コール・マイ・ネーム(I Heard Her Call My Name)、17分にも及ぶシスター・レイ(Sister Lay)などアルバム通して圧巻としか言いようのない仕上がりとなっています。

自分はこのアルバムがヴェルヴェット・アンダーグラウンドの最高傑作だと思っています。

聴いたことのない方は是非とも聴いてもらいたいです。

Ⅲ 1969年

その名の通りのサードアルバムは、ジョン・ケイルが脱退してルー・リードが完全に主導権を取って制作されました。

「ホワイト・ライト/ホワイト・ヒート」のようなノイジーなサウンドは鳴りを潜め、穏やかな印象があります。

このアルバムから参加したダグ・ユールはキャンディ・セッズ(Candy Says)でボーカルを担当しています。

ホワット・ゴーズ・オン(What Goes On)や、名曲ペイル・ブルー・アイズ(Pale Blue Eyes)、左右のスピーカーで違った歌詞が展開される殺人ミステリー(The Murder Mystery)、モーリン・タッカーがボーカルを担当したアフター・アワーズ(After Hours)など聴きどころの多いアルバムです。

ローデッド(Loaded) 1970年

4枚目の「ローデッド」はバンドが崩壊していく最中に制作され、リリースされたのはルー・リードが脱退した後でした。

バンドの状態は良くありませんでしたが、いい曲が多数収録されています。非常にポップな印象のあるアルバムです。

ルー・リードがソロになってからのライブで主要な曲となるスウィート・ジェーン(Sweet Jane)ロックン・ロール(Rock & Roll)が収録されています。

1973年にただ一人バンドに残ったダグ・ユールが中心となって「スクイーズ」(Squeeze)を制作しています。

もはやヴェルヴェット・アンダーグラウンド感というものはなく、ダグ・ユールのソロアルバムと言ってもいい仕上がりです。

VU 1984年

そもそも4枚目のアルバムとしてリリースする予定でしたが、陽の目を見ることがなかった楽曲を中心とした未発表音源です。

ステファニー・セッズ(Stephanie says)インサイド・ユア・ハート(In Side Your Heart)はジョン・ケイル在籍時の1968年に録音、その他の曲は1969年に録音されています。

未発表音源ですがクオリティが高く、ルー・リードがソロになってからのアルバムで再録音された曲も多数収録されています。

アナザー・ヴュー(Another View) 1986年

「VU」に続く未発表音源集で、1967~1969年の期間に録音された曲が収録されています。

ジョン・ケイル在籍時の「ヘイ・ミスター・レイン」(Hey Mr Rain)の2つのバージョンや、「ロックン・ロール」のオリジナルバージョンなどが収録されています。

このアルバムもマストアイテムといえる内容となっています。

ブートッレッグ・シリーズ vol.1 ライヴ1969 ザ・クワイン・テープス(Bootleg Series vol.1 The Quine Tapes) 2001年

リチャード・ヘル・アンド・ヴォイドイズのギタリストとなるロバート・クワインが当時熱狂的ファンであったヴェルヴェット・アンダーグラウンドのライブを自ら録音した音源です。

ロバート・クワインは80年代前半にはルー・リードのバックギタリストを務めることとなります。

録音時期は1969年の5~12月で、サンフランシスコやセントルイスの3か所の会場で録音されています。

音はそれほど良くありませんが、かえって生々しい迫力を持ったものとなっています。

キャリア全体の代表曲はある程度網羅されています。

3枚組でそれぞれにシスター・レイが収録されているのですが、どれも30分前後の圧巻の演奏となっています。

ニューヨーク・パンクの原型を感じることのできる貴重な音源です。是非ともこの強烈なライブを聴いてもらいたいと思います。

ここまでヴェルヴェット・アンダーグラウンドのアルバムを紹介してきましたが、どれもロックを語る上では重要なアルバムであり、内容も素晴らしいので是非とも聴いてみてください!

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