さて、今回はフェンダーカスタムショップ(Fender Custom Shop)のノーキャスター(Nocaster)を紹介した記事になります!
この記事はフェンダーカスタムショップ、ノーキャスターの紹介、実際に弾いた感想といった内容となっています。
念願のフェンダーカスタムショップ(Fender Custom Shop)のノーキャスター(Nocaster)を中古で購入
この度、以前から念願だったフェンダーカスタムショップのノーキャスターを購入しました。
楽器専門検索サイトであるデジマートでノーキャスターを検索していたところ、珍しい色のノーキャスターを見つけてしまい、これは逃せないということで思い切ってローンで購入しました。
価格は中古で242000円でした。所有していた1994年製フェンダーUSA テレキャスター(アメリカンヴィンテージシリーズ)を下取りに出して3万円ほどの値が付きました。
このテレキャスターはフレットがかなり消耗していてリフレット(フレットの打ち直し)が必要な状態だったので査定金額が低くなってしまいましたが、自分としては納得のいく査定金額でした。
下取りに出したテレキャスターは弦交換の記事に登場しています。
ちなみにノーキャスターを購入したギター店は下北沢のアンダーニース(UNDERNEATH)というお店です。
店主の方が気さくで、楽しくお話をさせていただきました。店頭ではヴィンテージ品など多数のハイエンドギターを取り扱っていましたので近くにお住いの方はいちど立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
では、このたび購入したノーキャスターの紹介をしていきたいと思います。
2010年製でハードケースは「プードルケース」と呼ばれる初期のフェンダーギターのケースを再現したものとなっています。
このケースはギター以外のものは入らないほどタイトな造りとなっています。四角いハードケースに比べて小さいので部屋の中でかさばらないのが嬉しいところです。
中古ではありましたが、カスタムショップ認定証、封筒、オーナーズマニュアル、タグ、フェンダーカスタムショップの文字が入った6mほどのシールドなどの付属品がしっかりと付いていました。
このシールドと自分が所有しているBELDEN(ベルデン)のシールドとを弾き比べてみましたが、自分には違いがあまり分かりませんでした。いずれにせよ悪いシールドではなさそうです。
ボディ材はアッシュ、ネック材はメイプル、指板もメイプルの1ピースネックです。
アッシュにはホワイトアッシュとスワンプアッシュという種類があります。どちらもアメリカ産ですが、ホワイトアッシュは北部、スワンプアッシュは南部が産地となっています。
ホワイトアッシュは重い木材で低音域が強く、スワンプアッシュは比較的軽くて中音域が強いという特徴があります。
購入したノーキャスターは3.4kgと比較的軽量なので、スワンプアッシュであると考えられます。
メイプルは非常に堅い木材で、ネックに用いられることの多い木材です。
メイプル指板はローズ指板に比べて音の立ち上がりが早く、音質が硬質でトレブリー(高い音質)である特徴があります。
ちなみにノーキャスターはUシェイプと呼ばれるネックでかなり太いものとなっています。
ボディカラーについてですが、購入したノーキャスターはサンバーストです。ノーキャスターは基本的にテレキャスターの定番カラーであるバタースコッチブロンドが大半ですが、サンバーストは珍しいカラーです。これが今回購入を決めた大きな要因でした。
これは2015年春までフェンダーの代理店であった山野楽器のオーダー品であるらしいです。
このカラーはローリング・ストーンズのキース・リチャーズを思わせるものがあります。
・ローリング・ストーンズのアルバムを紹介した記事はコチラです。
塗装はフェンダーカスタムショップ特有のNOS(New Old Stock)という当時の塗装を再現したものとなっています。
この塗装は傷がつきやすいので、このノーキャスターも擦り傷や打痕が数か所みられますが、いい感じの味と捉えることができるので今後が楽しみです。
ピックアップははっきりと確認していないので詳しいことは分からないのですが、ノーマルなピックアップであると思われます。
ブリッジサドルも基本的なものでありますが、随分と味が出ています。
ピックアップセレクターも基本的な3点式で、フロント、ミックス、リアとなっています。
フェンダーカスタムショップとは ノーキャスターとは テレキャスターとの違い
ここで簡単にフェンダーカスタムショップ(Fender Custom Shop)を紹介したいと思います。
フェンダーカスタムショップは1987年に設立されたフェンダーのカスタムオーダーメイド部門です。アメリカ、カルフォルニア州のコロナ工場の一角にあります。
マスタービルダー達がこだわり抜いた手法でギターを制作しています。
ヴィンテージギターやギタリストが使用しているギターを細部まで再現したレプリカ、こだわった材を特別な技法で制作したギターなど特別でハイスペックなギターが生み出されています。
カスタムショップの特徴のひとつとしてエイジング加工というものがあります。
エイジング加工は塗装の剥がれや打痕、金属パーツの錆びなどを再現する加工です。
この技術を用いてヴィンテージギターなどが再現されています。
これには様々なシリーズがあって、当時のモデルを新品として再現したNOS(New Old Stock)、当時のギターが使用されないままクローゼットに入っていた状態を再現したクローゼットクラシック、長年弾き込まれて塗装が大きく剥がれてしまった状態を再現したレリックなどがあります。
塗装はニトロセルロースラッカーなので、年数が経過するとウェザーチェックと呼ばれるひび割れが出てきます。
これがヴィンテージ感を出してくれる大きな要因で、ポリフィニッシュのギターではこの風合いは出てくれません。
自分のノーキャスターも僅かながらウェザーチェックが出てきています。
あらかじめ塗装が剥がれているものよりも、NOSを弾き込んで自分なりにヴィンテージの風合いを出していくのが最大の魅力であると自分は思っています。
では次にノーキャスター(Nocaster)の紹介です。
エレクトリックギターの定番のひとつとして長年愛されているテレキャスターですが、1949年に初めて登場した時はリアピックアップひとつだけのエクスワイヤーという名前でした。
その後、1950年に現在の形式である2ピックアップタイプが発売されます。これがブロードキャスターという名称でした。
しかし、ブロードキャスターはすでにグレッチのドラムの名称として商標登録されていました。これが非常に紛らわしいということでテレキャスターへと名称が変更されます。
ヘッドのデカールのブロードキャスターの部分を削り取って販売していた個体は「Fender」の文字しかないためにノーキャスターと呼ばれることとなったわけです。
この時期のノーキャスターは販売期間が短かったために数が少ないので非常に希少価値の高いものとなっています。
当然数百万円の値が付くものだと思いますが、自分は楽器店などで見かけたことは一度もありません。一度お目にかかりたいものです。
このノーキャスターは初期のテレキャスターということでフェンダーカスタムショップでレプリカが制作されています。
ネックが太いのが特徴で、自分はこれを魅力に感じてノーキャスターを購入しました。
ノーキャスターを弾いた感想
ノーキャスターを購入して実際に弾いてみた感想ですが、どのピックアップも音のバランスが良いところに驚きました。
以前所有していたアメリカンヴィンテージシリーズのテレキャスターだとフロントピックアップは高音弦の音が弱い、リアピックアップは低音弦の音が弱い、フロント、リアのミックスはいいとこ取りだと思いきや中途半端という感じだったのですが、ノーキャスターはそういった弱点が無く、単純に音色の好みでピックアップを使い分けることができます。
自分にしか分からないぐらいのものだと思いますが、「この音は以前のテレキャスターでは出ないな」という部分が多くありました。弾いていて非常に気持ちよくなれます。
ネックの太さもいい感じで、弾きにくいという事もありませんでした。正直よく分かりませんがネックが太いことで鳴りも良くなるそうです。
ノーキャスターにはダダリオのNYXLの1弦が11、6弦が52という弦を張ってみることにしました。
少し高価な弦ですが、4~6弦がこの太さというのがこのシリーズにしかなかったのと、いいギターなのでいい弦を張ってみてもいいだろうということでこの弦を選びました。
従来のダダリオの弦との質の差はあまり分かりませんが、弦が太いのは弾きごたえがあっていい感じです。
あと、ラッカー塗装を保護するためにギタースタンド用のカバーも購入しました。
購入時に店員さんにラッカー塗装を保護できるのかと伺ったところ問題ないという事でしたが、商品の注意書きには長期間使用すると変色の恐れがあると書いてあったので少し不安があります。
今のところ特に問題はありませんが、夏場にどうなるか気になるところではあります。
ちなみにアンダーニースの店主さんはコットンのTシャツを切って巻いておけば保護できると仰っていました。昔は包帯を巻いて保護していた人もいたそうです。
やはりフェンダーカスタムショップのギターはいいものです。フェンダーのギターが好きな方にはいちど手に取って弾いてみてもらいたいと思います。
自分もフェンダーカスタムショップのギターに見合うように腕を上げるべく練習していこうと思っています!
このノーキャスターを使用して名曲のフレーズ紹介をしたYoutubeチャンネルなので興味のある方はご覧になってみて下さい。
ピックガード、コントロールプレートを取り外してメンテナンス
弦交換をした際にピックガードとコントロールプレートを取り外してメンテナンスをしました。
ピックガード、コントロールプレートを外した状態です。
コントロールプレートはこのような状態となっています。
内側は塗装されていない部分があるので木のにおいがして楽器店のようなにおいがします。
外して普段拭けない部分を綺麗にしてすっきりです。
今後エレキギターの電子部品にも詳しくなれたらと思っています。
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