ドクター・フィールグッド(Dr.Feelgood)の名盤アルバム、名曲を紹介! 【ロック解説】

さて、今回はロック名盤紹介、ドクター・フィールグッド(Dr.Feelgood)です!

パブロックを代表するバンド ドクター・フィールグッド(Dr.Feelgood)

1970年代後半にイギリスで起こったパンクロックムーブメント。そこでセックス・ピストルズザ・クラッシュなどのバンドが多数誕生しました。

•それらのバンドを紹介した記事はコチラです。

そのパンクロックムーブメント誕生のきっかけのひとつとなったといえるのが、1970年代半ばごろにイギリスのパブ(大衆酒場)で演奏していたロックバンドたちによるパブロックです。

パブロックでは様々な音楽が演奏されていたようですが、基本的にはシンプルなロックンロールが演奏されていたようです。

大きなビジネスとなってしまった音楽産業と、プログレッシブなどのジャンルに反発した若者がパブロックのシンプルなロックンロールに魅せられていったという流れがあったようです。

ザ・クラッシュのボーカル・ギターであるジョー・ストラマーはThe 101’ersというバンドでパブロックシーンで演奏していた経歴があります。

そのパブロックの代表的なバンドが今回紹介するドクター・フィールグッドです。

ドクター・フィールグッドのメンバー

ドクター・フィールグッドのメンバーは以下の通りです。

•リー・ブリロー(ボーカル、ハーモニカ)

•ウィルコ・ジョンソン(ギター)

•ジョン・B・スパークス(ベース)

•ビッグ・フィガー(ドラムス)

リー・ブリローのワイルドなボーカル、ウィルコ・ジョンソンのカッティングギター、それを支えるベース、ドラムの強固なリズム体。その4人が作り出すロックンロールは文句なしにかっこいいです。

特にウィルコ・ジョンソンのギターは素晴らしく、ピックを使わないカッティングは独特な音色を持っています。

素手での激しいカッティングによって出血することもあって、それを隠すためにウィルコ・ジョンソンのフェンダー・テレキャスターのピックガードは赤く塗装されています。

•テレキャスターを使用しているギタリストとしてウィルコ・ジョンソンを紹介した記事はコチラです。

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3枚目のアルバム、「殺人病棟」のリリース後の1977年にウィルコ・ジョンソンは脱退。

リー・ブリローは1994年に亡くなるまでドクター・フィールグッドとしてステージに立ち続けました。

リー・ブリローの死後もドクター・フィールグッドはオリジナルメンバーが一人もいない状態で活動が継続しているようです。

バンド名の由来はウィルコ・ジョンソンが影響を受けたギタリストのミック・グリーンが在籍するザ・パイレーツの曲「ドクター・フィールグッド」であるそうです。

あと、ドクター・フィールグッドとは薬を違法に処方してくれる医者を指す意味もあるそうです。

文字通り、一度聴いてしまうと中毒になってしまうかもしれません。

ドクター・フィールグッドの名盤アルバム、名曲を紹介

今回はウィルコ・ジョンソン在籍時のアルバムを紹介していきたいと思います!

「ダウン・バイ・ザ・ジェティー」(Down By The Jetty) 1975年

ファーストアルバムでありながら完成されたロックンロールを聴かせてくれます。

代表曲であるシー・ダズ・イット・ライト(She Does It Right)「ログゼット」(Roxette)を聴くことができます。

カバー曲以外はすべてウィルコ・ジョンソン作の曲となっています。「トゥエンティー・ヤーズ・ビハインド」(Twenty Yards Behind)ではボーカルも務めています。

「ブーン・ブーン」(Boom Boom)はジョン・リー・フッカーのカバーです。どこかブルース色の強い曲が含まれているのもドクター・フィールグッドの特徴です。

全編に渡ってウィルコ・ジョンソンの切れ味抜群のカッティングを味わう事ができます。

そして、それをバックに歌うリー・ブリローのボーカルとは相性抜群です。

間違いなく名盤と呼べるアルバムなので、ロックが好きなら是非いちど聴いてみることをおすすめします!

「不正療法」(Malpractice) 1975年

「ダウン・バイ・ザ・ジェティー」の流れを引き継いだセカンドアルバムです。

収録曲の半分はカバーで、あとの半分はウィルコ・ジョンソン作です。

「ゴーイング・バック・ホーム」(Going Back Home)はウィルコ・ジョンソンとザ・パイレーツのミック・グリーンの共作となっています。

「バック・イン・ザ・ナイト」(Back In The Night)ではスライドギターを聴くことができますが、これを演奏しているのはリー・ブリローかもしれません(ライブ映像でリー・ブリローが演奏しているものがあります)。

「ドント・レット・ユア・ダディー・ノウ」(Don’t Let Your Daddy Know)はウィルコ・ジョンソンバンドの代表的なレパートリーとなっている曲です。

どの曲もかっこいいロックンロールに仕上がっています。是非とも「ダウン・バイ・ザ・ジェティー」と併せて聴いてもらいたいです。

「殺人病棟」(Stupidity) 1976年

サードアルバムはライブ盤となっています。1975年5月23日のシェフィールド・シティ・ホール、1975年11月8日のサウスエンド・カーサルで録音されています。

「シー・ダズ・イット・ライト」「ログゼット」などの代表曲が収録されていて申し分のない選曲となっています。

アルバムタイトルにもなっている「ステューピディティー」(Stupidity)ではウィルコ・ジョンソンのかっこいいカッティングギターを聴くことができます。ちなみにこの曲はソロモン・バーグのカバーです。

1975年サウスエンド・カーサルでのライブ映像です。ウィルコ・ジョンソンのステージアクションは必見です!

「ドクター・フィールグッドーオイル・シティ・コンフィデンシャルー」(Dr.Feelgood -Oil City Confidential-) 2009年

ジュリアン・テンプル監督のドキュメンタリー映画です。

生い立ちからメンバー自身によって語られますが基本的にはウィルコ・ジョンソンの語りが中心です。

ライブ映像は曲をちょっとずつつまんだ感じでフルで収録はされていません。

それでも当時の裏話など多く、解散についても語られているのでドクター・フィールグッドの曲を聴いて興味を持った方は必見です。

余談ではありますが、2011年に渋谷クアトロにウィルコ・ジョンソンバンドのライブを観に行った時のことなのですが、開場前に渋谷クアトロ前の路上に立っていたところライブを控えたウィルコ・ジョンソンが目の前歩いていたので呼びとめて握手をしてもらいました。

あのカッティングをしている右手と握手することができたのは本当に嬉しく、いい思い出となっています。

ドクター・フィールグッドは本当に素晴らしいロックンロールを聴かせてくれるので非常におすすめです!

•ザ・パイレーツの記事はコチラです。

•ラモーンズの記事はコチラです。

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