さて、今回はギブソンのアコースティックギターであるJ-200の紹介と弦交換の手順という記事になります!
この記事は、J-200の紹介と弦交換の手順、その際に使用するツールの紹介といった内容となっています。
Gibson(ギブソン) J-200とは
アメリカのギターメーカーであるGibson(ギブソン)のアコースティックギター、J-200はキングオブフラットトップと呼ばれるギブソンの上位モデルです。
大きなボディと豪華な装飾で上位モデルに相応しいギターです。
※AmazonのリンクはEpiphone(エピフォン)のモデルですが、他のリンクはGibson J-200となっています。
J-200は1937年に製造開始されました。最初はSUPER JUMBO-200という名称で、その後はSJ-200、そしてJ-200と名称が変わっていきました。
復刻版として新しいものもSJ-200という名称だったりしますが、仕様の違いということで基本的には同じJ-200です。
使用されている木材は、トップ材がシトカスプルース、サイドとバックはメイプル、ネックは2ピース構造でメイプル、フィンガーボードはローズウッドというのが基本のようです。
塗装はニトロセルロースラッカーなので、時間が経つにつれて塗装が割れてきていい感じに味が出てくるものですが、扱いにちょっと気を使わないと塗装が溶けたりしてしまいます。
ネックはロングスケールです。
今回、弦交換したJ-200を紹介していきます。
このJ-200は友人から借りたもので、2010年1月に御茶ノ水のクロサワ楽器で40万円ほどで購入したそうです。
製造年は2009年だと思われます。
保証書には1960s SJ-200と記載されているので、その時期のJ-200を復刻したモデルのようです。
ブリッジはチューン・オー・マティックブリッジとなっていて、調整がしやすくなっています。ブリッジが金属製なので、アコースティック感が損なわれるのではと好みが分かれるところであると思います。
この仕様で有名なのはジョージ・ハリスンのJ-200です。アビーロードなどのレコーディングで使用されたと言われています。
・ビートルズのアルバムを紹介した記事はコチラです。
ボブ・ディランの1969年のアルバム、ナッシュヴィル・スカイラインのジャケットではJ-200を持ったボブ・ディランが写っています。
このJ-200はジョージ・ハリスンから贈られたものであるという話もありますので、チューン・オー・マティックブリッジの個体である可能性があります。
・ボブ・ディランのアルバムを紹介した記事はコチラです。
60年代のJ-200はナローネックという細いタイプとなっていたようですが、このモデルはナット幅が43mmほどなのでナローネックではないようです。
ボディ内部のラベルには1960s SJ-200と記載されています。
トップの塗装も綺麗で、バックの木目も素晴らしいです。
ピックアップは付いておらず、友人はFISHMAN(フィッシュマン)のピックアップを購入して取り付けたりしていたようです。
このピックアップのケーブルをギターのボディに触れたまましばらく放置していたところ、ギターの塗装が溶けてしまったようなので、こういったゴム素材に触れて置いておくのは避けた方がいいようです。
溶けてしまったのはこのサイドの部分です。
ピックアップが予め付いている場合はL.R Baggs Anthem(エルアールバックス)というピックアップが搭載されているようです。
ピックアップが必要な場合は予め付いたものを購入するか、楽器屋さんできちんと搭載してもらうほうが何かと良い気がします。
ペグはGROVER(グローバー)製のものとなっています。
弾いた感想ですが、やはりボディが大きいので抱えるのが大変です。ただ慣れてしまえば問題になるものでもないと思います。
J-200は強くかき鳴らしてこそ、その真価を発揮するギターだと感じました。
強く弾いても音が壊れずきれいに鳴る感じです。
爪弾く感じに適しているとは思えなく、強いストロークで弾くべきギターであると思いました。
ただ、そうやって思いきり弾くためには音量的にアパートなどでは厳しいかもしれません。
・J-200の紹介と音の感想といった内容の動画もありますので是非ご覧になってみて下さい!
ギブソン アコースティックギター J-200の弦交換の手順と便利なツールを紹介
では、弦交換の手順を紹介していきます。
これはJ-200だけではなく、ギブソンの他のアコースティックギターの弦交換でも手順は変わらないので参考にしてもらえればと思います。
弦の取り外し
まずは古い弦を取り外していきます。
ペグを緩めてペグから弦を外します。
ヘッド側の弦が外れたらブリッジ側のピンを抜きます。
ピンの外し方は、ギターの中に手を入れて下からピンを押してやればピンは抜けるはずです。
それで抜けない場合はピンを押し込みすぎである可能性があります。抜けない場合はクロスで保護してペンチでつまんで少し引っ張ります。この時くれぐれもギターを傷つけないようにしましょう。少し引っ張れば、下から手で押せば取れるはずです。
ピンが外れれば弦を取り外すことができます。
アコースティックギターの構造上、弦を外すときに弦を切る必要はありません。
取り外した弦は丸めてまとめて燃やせないごみで廃棄します。
弦を張っている時に拭けない部分をクロスで綺麗にしていきます。
ローズ指板はオレンジオイルや指板コンディショナーで手入れします。
弦の張り方
今回張る弦は、エリクサーのNANOWEB(ナノウェブ)のライトゲージ、1弦が12、6弦が53です。
自分はエリクサーの知識が無くて何も考えずにPHOSPHOR BRONZE(フォスファーブロンズ)というのを購入したのですが、弦の色が銅色でした。
普通の金色は80/20 BRONZE(ブロンズ)というシリーズで、そっちのほうが良かったと後悔しました。
弦を張る順番ですが、ペグがブリッジ側の弦から張ったほうがやりやすいと思います。
自分は6弦→5弦→4弦、1弦→2弦→3弦という順番で張っています。
まずブリッジの穴に弦を入れます。この時、ボールエンドの穴が横向きになるように入れます。
弦を入れたらピンを差し込みます。ピンの溝が弦のほうにくるようにします。
ピンを入れたらボールエンドがギター内部、上側の板に付くぐらいまで弦を引っ張ります。この時ピンを上から軽く押さえます。
ちょっと分かりずらいですが、ボールエンドがしっかり上まであがっているかが重要です。
そうなっていないとピンが固定されませんし、固定されていない状態で弦を巻いていくとピンが飛んでいってしまいます。あと、弦を巻いていると途中でボールエンドが上にあがって弦が緩むという現象が起こってしまいます。
ボールエンドが上まであがっていると弦をヘッド側に引っ張っても動きません。
ボールエンドが正しく上がっていればピンはそこまで強く入れなくても大丈夫なはずです。
正しく差し込めたらペグの穴を真っすぐ、ブリッジ側に向けて弦を入れます。
弦を入れたら、しっかり引っ張ってからひとつ先のペグぐらいで弦を折り曲げます。
折り曲げたところまでペグに戻します。この分が弦の巻きしろです。
ペグを巻いて弦を巻きとっていくのですが、この時に下側に向かって巻き付くように巻き取っていきます。ペグの巻く方向はペグを真上から見て反時計回りです。
ちなみに自分はダダリオのストリングワインダーにニッパーがついたものを使用しています。
折り曲げた余りの弦は上に向かうようにしておけば、弦がくるくる回らなくて邪魔になりません。
ある程度テンションがかかってきたら弦を上に引っ張ってストレッチします。これはあまりやりすぎない方がいいようです。
余った弦は適度なところでカットします。
自分はダダリオのネックスタンドを使用していますが、ヘッドを太ももに乗せて作業する場合もあります。
音が安定するまでチューニングして弦交換終了です。
自分はBOSSのクリップ式チューナーを使用しています。
ここまでJ-200の紹介と弦交換の手順を紹介してきましたがいかがでしょうか。
アコースティックギターを弦交換する際の参考になれば幸いです!
動画もありますのであわせてご覧ください!
・G7thのカポタストを紹介した記事はコチラです。
コメント