レスポールを使用している名手ギタリストとそのアルバムを紹介!

さて、今回はギブソン レスポール(Gibson Les Paul)を使用している名手ギタリストを紹介した記事になります!

この記事は、レスポールを使用しているギタリストと、おすすめのアルバムを紹介した内容となっています。

定番のエレキギターのひとつであるギブソン レスポール(Gibson Les Paul)とは

ギブソン レスポールは、アメリカのギタリストであるレス・ポールと共に開発されたシグネチャーモデルで1952年に発売されました。

ギブソン初のソリッドボディのギターで、マホガニーのボディにトップ材としてメイプルが張り付けられています。

ネックはマホガニーで、フィンガーボードにローズウッドが張り付けられています。

フェンダーのギターのようにボディとネックはボルトで取り付けられているわけではなく、組み込まれて完全に合体しているセットネックという方式がとられています。

個体差はありますが、フェンダーのギターに比べて重たいのが特徴です。

個人的にはフェンダーのギターよりもデリケートな印象があり、少し扱いを丁寧にしたほうがいい感じがします。特にネックは折れやすいようです。

ピックアップはシングルコイルを2つ並べたハムバッカーが採用されていて、出力が大きく太くて甘い音色といった特徴があります。

音を歪ませた時はハードなサウンドになる印象です。

ピックアップはフロント単独、フロントとリアのミックス、リア単独と3種類の音を選びことができます。

ボリュームとトーンはフロントとリアを個別に調整することができます。

レスポールには様々な種類があり、高級感のあるカスタム、入門用として安価なジュニア、ジュニアをアップグレードしたスペシャルなど好みに応じて選択肢があります。

ギブソン レスポールの代表的な使い手6名を紹介

では、ギブソン レスポールを使用している名手のギタリスト6名を紹介していきたいと思います。

ジミー・ペイジ(Jimmy Page)

1970年代を中心に活動したイギリスのバンド、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)のギタリストであるジミー・ペイジはギブソン レスポールの名手としてまず名前の挙がる存在です。

ジミー・ペイジのレスポールといえば1959年製の通称ナンバーワンが有名です。

日本でよく言われる三大ギタリストのひとりで、あとの二人であるエリック・クラプトン、ジェフ・ベックはストラトキャスターの印象が強いですが活動初期はレスポールを使用していてこちらも名手と呼ぶにふさわしい演奏を残しています。

レッド・ツェッペリンの演奏は後のハードロックに多大な影響をもたらしました。

非常に長いストラップでかなり低い位置でギターを弾くというスタイルの面も大きな影響を与えています。

ハードなサウンドで印象的なギターリフを多数作り出してきたジミー・ペイジは偉大なギタリストと呼ぶにふさわしいものです。

日本のギタリストであるChar氏がインタビューで語っていたのですが、レッド・ツェッペリンのギターリフはドラムのジョン・ボーナムと共に考え出されたものではないかという分析は興味深いものがありました。

ジミー・ペイジは特殊な奏法を多く用いることでも知られています。

ヴァイオリンの弓を使ったボウイング奏法や、オープンチューニングも多用していました。

特に、アイリッシュトラッドで用いられることの多いDADGAD(ダドガド)チューニング(6弦からD、A、D、G、A、D)が有名です。

12弦と6弦のダブルネックのSGや、2弦をストラップピンを動かすことでベンドさせることができるストリングベンダーを搭載したテレキャスターを使用することもありました。

ちなみにレッド・ツェッペリンの活動初期はテレキャスターを使用しており、テレキャスターこそがジミー・ペイジの真髄である見方もあるようです。

1972年のライヴを収録した3枚組の伝説のライヴ(How The West Won)はジミー・ペイジのレスポールの音、そしてレッド・ツェッペリンの演奏を充分に堪能できるおすすめのアルバムです。

・レッド・ツェッペリン、ジミー・ペイジのギターリフを紹介した記事はコチラです。

ピート・タウンゼント(Pete Townshend)

イギリスのロックバンドであるザ・フー(The Who)のギタリスト、ピート・タウンゼントもレスポールの名手です。

活動初期はリッケンバッカー、ストラトキャスター、SGを使用していましたが、ザ・フーの全盛期である1970年代はレスポールを使用していました。

近年ではストラトキャスターを使用していることが多いようです。

ピート・タウンゼントはワイルドなコードプレイが特徴です。それでリズムを作り出し、リードプレイはベースやドラムといった独特なものとなっています。

比較的リードプレイが少ないのですが、ギターソロもかっこいいです。

とにかくステージでのアクションが派手で、ギターやアンプを破壊するのを得意としていました。

右腕を思いきり回してピッキングするウインドミル奏法もピート・タウンゼントの得意技です。

ザ・フーのライヴはとにかくかっこよく、ロックバンドが好きなら絶対にライヴ映像を観たほうがいいと思います。後のパンクバンドにもつながってくるものがあります。

手数の多いキース・ムーンのドラムに対抗するためにマーシャルのアンプを積み重ねて使ったのがスタックアンプの始まりと言われています。

その後はハイワットのアンプを愛用していました。

ソングライティングの能力に長け、破壊的なステージとは裏腹に芸術性の高い楽曲を多数作り上げています。ザ・フーの楽曲のほとんどはピート・タウンゼントがつくっています。

ザ・フーのアルバムはどれも素晴らしいので全部聴いてもらいたいですが、キッズ・アー・オールライトのサウンドトラックがおすすめです。

活動初期からキース・ムーンが亡くなってしまうまでのライヴを網羅しているので、ザ・フーのライブの素晴らしさとピート・タウンゼントのギターを充分に味わうことができます。

デュアン・オールマン(Duane Allman)

オールマン・ブラザーズ・バンドのギタリストであるデュアン・オールマンもレスポールの使い手で、特にスライドギターの名手として知られています。

アメリカのナッシュビル生まれで、アメリカ南部の音楽に影響を受け、オールマン・ブラザーズ・バンドはサザンロックの代表的なバンドです。

スライドバーはコリシディンという風邪薬の瓶を使用していたようで、チューニングはオープンEやオープンAを使用していたようです。

スライドバーを使わない演奏も秀逸なものがあります。

オールマン・ブラザーズ・バンド結成前はセッションマンとして活躍し、ウィルソン・ピケットやアレサ・フランクリンなどのレコーディングにも参加しています。

デレク・アンド・ドミノスにも参加し、エリック・クラプトンと共にいとしのレイラという名盤を作り上げている点も注目です。

1971年にオートバイ事故で24才の若さで亡くなってしまったのは非常に残念な事です。

おすすめのアルバムはフィルモア・イースト・ライヴで、デュアン・オールマンのギターと共にオールマン・ブラザーズ・バンドの素晴らしい演奏が聴ける名盤です。

渋谷のナンシーというギター屋さんにデュアン・オールマンのストラップが飾られていたので、もし行けるのであれば店主の方から何かしらデュアン・オールマンの話が聞けるかもしれません。

ニール・ヤング(Neil Young)

アコースティックギターのイメージの強いニール・ヤングですが、レスポールの使い手としても知られています。

叙情的で感傷的ですらあるアコースティックの曲に対し、レスポールのエレクトリックの曲は破壊的な演奏という二面性がニール・ヤングの魅力です。

盟友であるクレイジー・ホースとの演奏はニール・ヤングの真骨頂で、そのサウンドはグランジのゴッドファーザーと呼ばれるほどのものです。

ニール・ヤングがメインで使用しているレスポールは通称オールド・ブラックと呼ばれているもので、1953年製です。

そもそもゴールドトップだったようですが、黒く塗装されています。

ピックアップはフロントがP90、リアはファイヤーバードのミニハムバッカーで、これがニールヤングのサウンドの要となっているようです。

ビグスビーアームが付いていて、荒っぽいアーミングをします。思いっきりアームアップをして弦をすべて切ってしまう姿を映像で観たことがあります。

1弦と6弦を1音下げるダブルドロップDチューニングを使用することがあります。ライブのMCでこのことに触れていて、とりあえずこのチューニングで弾いてみておかしく聴こえなければオーケーと語っていました。

エレクトリックのニール・ヤングのおすすめのアルバムはウェルドです。

ニール・ヤングとクレイジー・ホースの演奏を存分に味わえる素晴らしいライヴアルバムです。

・ニール・ヤングのアルバムを紹介した記事はコチラです。

https://kurobaku080.com/rock/neilyoung-discography/

ミック・ジョーンズ(Mick Jones)

ロンドンパンクを代表するバンド、ザ・クラッシュのリードギターであるミック・ジョーンズもレスポールの素晴らしい使い手です。

ボーカルギターのジョー・ストラマーがフェンダー テレキャスターでリズムギターを担当し、ミック・ジョーンズがレスポールでリードギターを担当する、そのコンビネーションと相性は抜群です。

それにポール・シムノンのベース、トッパー・ヒードンのドラムが加わってステージで演奏する姿はロックバンドの中でも最高のもので、バンドはこうあるべきという形を示していると自分は思っています。

セックス・ピストルズのスティーブ・ジョーンズと共に、パンクのギターはレスポールというひとつの流れを作った立役者といえるでしょう。

ボブ・ディランも自らの自伝の中でミック・ジョーンズを最高のギタリストと評していました。

ミック・ジョーンズがリードボーカルをとる曲も多く、激しく攻撃的なパンクバンドでありながらどこか哀愁の漂う歌とギターフレーズが多いのも特徴です。

それぞれの年式はよく分かりませんが、レスポール スタンダード、カスタム、ダブルカッタウェイのレスポールジュニアを使用している姿をライブ映像などで確認することができます。

エフェクターに関しては、ディレイがかかっていることが多く、ローランドのスペースエコーやMXRのアナログエコーを使用していたようです。

・現行のスペースエコーとMXRのアナログエコーを紹介しておきます。

ザ・クラッシュを脱退、解散後はビッグ・オーディオ・ダイナマイトを結成します。

近年ではフェンダー テレキャスターシンラインを使用することが多いようです。

ザ・クラッシュのアルバムはどれも素晴らしいですが、ライヴ・クラッシュというアルバムがおすすめです。

ザ・クラッシュの全体的なキャリアの中からライヴが選りすぐられていて、ミック・ジョーンズのギターとザ・クラッシュの素晴らしい演奏を堪能することができます。

・ザ・クラッシュのアルバムを紹介した記事はコチラです。

https://kurobaku080.com/rock/clash-discography/

ジョニー・サンダース(Johnny Thunders)

ジョニー・サンダースはニューヨーク・ドールズのギタリストで、解散後はハートブレイカーズと共にパンクを体現し、その後はソロで活動しました。

レスポールジュニアのダブルカッタウェイを主に使用し、レスポールジュニアの使い手としては個人的に最高のギタリストだと思っています。

アメリカ出身ですが、1970年代後半にロンドンに渡りロンドンパンクを牽引する存在となりました。

ロックンロールを主体とした音楽性で、行動も含めて真のパンクロッカーといえる存在です。

リバーブを強くきかせたサウンドで、ヴィブラートを長くかけてから高音にスライドさせる弾き方がジョニー・サンダースの特徴のひとつです。

アンプはフェンダーのツインリバーブ・ブラックフェイスを使用していたようで、エフェクターは使用していなかったようです。

ヴォーカルとして声も良く、ソングライティングにも長けていました。アコースティックギターの弾き語りも素晴らしいものがあります。

長年に亘るドラッグ中毒がたたって1991年に38才という若さで亡くなってしまったのは残念でなりません。

おすすめのアルバムはハートブレイカーズと共に録音したL.A.M.F.です。パンクロックの真髄にふれることのできる素晴らしいアルバムです。

・ジョニー・サンダースのアルバムを紹介した記事はコチラです。

https://kurobaku080.com/rock/johnnythunders-discography/

さて、ここまでギブソン レスポールの名手6名を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。

個人的な趣味で選びましたが、映像や音源で彼らの演奏を聴いてもらって何か感じるものがあれば幸いです。

・フェンダー テレキャスター、ストラトキャスター、ジャズマスターのギタリストを紹介した記事はコチラです。

・レスポール スタンダード、スペシャルの弦交換の手順を紹介した記事はコチラです。

・エレキギター初心者が覚えるべきコードとその仕組み紹介した記事はコチラです。

・エフェクターの種類と定番モデルを紹介した記事はコチラです。

・ギターリフがかっこいい名曲を紹介した記事はコチラです。

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